北マリアナ諸島(サイパン)のインターネット事情は?フリーWiFiは使える?

サイパンを含む北マリアナ諸島は、美しい海を中心に魅力的な観光地が豊富で海外から多くの観光客が訪れます。
観光客向けのインターネット接続手段も複数あり、滞在中はスマートフォンなどでインターネットを利用可能です。
この記事では、北マリアナ諸島のインターネット事情やインターネット接続手段の種類、そのなかでどれがおすすめかについて解説します。
どの手段が最も使いやすいか選ぶ際の参考にして下さい!

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北マリアナ諸島(サイパン)のインターネット事情は?
海外へ観光や出張で出掛ける際に、どのくらいインターネットを使えるかはその国のインターネット事情によります。
そこで、ここでは北マリアナ諸島(サイパン)のインターネット事情をみてみましょう。
まず世界のインターネット統計を公開している「Internet World Stats」※のデータの中から、北マリアナ諸島におけるインターネット普及率を紹介します。
北マリアナ諸島(サイパン)のインターネット普及率(2020年)
国名/地域名 | 普及率 |
---|---|
北マリアナ諸島(サイパン) | 69.1% |
日本におけるインターネット普及率(2021年時点)は94.1%なので、北マリアナ諸島は約25%低いことになります。
インターネットが普及している日本では、人の暮らしている場所であれば大抵インターネットに接続可能です。
一方、北マリアナ諸島のインターネット普及率がこれだけ低いと、日本のようにはインターネット環境を確保できないと考えた方が良いかも知れません。
北マリアナ諸島観光局の公式サイトでは、地域内のインターネット事情について以下のように説明しています。
Wi-Fi(無線インターネット)は主要ホテルのロビー周辺で利用できるところがありますが、お部屋での利用は有線での接続のみ可能というホテルもあります。
参照元:北マリアナ諸島観光局公式サイト
必要な方は、あらかじめお泊まりのホテルにご確認ください。
ホテル以外の施設では、カフェなどを中心にWi-Fiを使える場所が増えてきています
また有名観光ガイドブック「地球の歩き方」では、サイパンにおけるインターネット事情について、以下のように書いています。
ホテルなどのネットサービス(有料または無料)、Wi-Fiスポット(インターネットアクセスポイント。無料)を活用する方法がある。
参照元:「地球の歩き方 サイパン 2018〜19」(P269)
サイパンでは、主要ホテルや町なかにWi-Fiスポットがあるので、宿泊ホテルでの利用可否やどこにWi-Fスポットがあるかなどの情報を事前にネットなどで調べておくとよいだろう。
ただしWi-Fiスポットでは、通信速度が不安定だったり、繋がらない場合があったり、利用できる場所が限定されたりするというデメリットもある。
日本のWi-Fiスポットでも、インターネットに接続が出来ない、または通信速度が遅かったりする例は少なくありません。
観光局や「地球の歩き方」の情報をみる限り、北マリアナ諸島でフリーWiFiが使えそうですが、その品質に関しては不安が残ると言えるでしょう。
日本人が北マリアナ諸島(サイパン)に旅行や出張で滞在する際のインターネット手段とは?
北マリアナ諸島は日本に比べインターネット普及率が低く、WiFiスポットがあるもののその通信品質には不安が残ることをみてきました。
それでは日本人が北マリアナ諸島を訪れる際は、どのような手段でインターネットに接続できるのでしょうか。
代表的な手段として、以下4つが考えられます。
- 空港やホテル、カフェなどに設置されたフリーWiFiのスポットを利用する
- 北マリアナ諸島(サイパン)で使えるプリペイドSIMを購入する
- 日本の通信キャリアが提供している海外ローミングサービスを利用する
- 北マリアナ諸島(サイパン)で利用可能な海外用ポケット型WiFiを利用する
以下、1つずつみていきましょう。
1.空港やホテル、カフェなどに設置されたフリーWiFiのスポットを利用する
観光局の公式サイトや「地球の歩き方」にも記載されていたように、フリーWiFiスポットが近くにあればインターネットを利用可能です。
それでは、実際に北マリアナ諸島にはどの程度フリーWiFiスポットがあるのでしょうか。
以下、日本人がよく訪れると考えられる場所における、フリーWiFiスポットの設置状況をみていきましょう。
空港のWiFiスポットは?
ここからは世界中のWiFiスポットを検索できるアプリ「WiFi MAP」※を参考に、フリーWiFiスポットの設置状況をみていきましょう。
サイパン国際空港

サイパン国際空港は、海外から北マリアナ諸島へ訪れる際の玄関口となる空港です。
WiFiMAP上の青い丸のマークがフリーWiFiスポットを示します。
WiFiMAPをみると、サイパン国際空港にフリーWiFiスポットがあるのがわかりますね。
サイパン国際空港の公式サイトをみても、提供サービスの1つとしてフリーWiFiがあげられています。
テニアン国際空港

テニアン国際空港は、北マリアナ諸島のうちテニアン島に位置する国際空港です。
WiFiMAPをみる限り、テニアン国際空港とその周辺にはフリーWiFiスポットを示す青い丸のマークは見当たりません。
テニアン国際空港の公式サイトをみても、提供サービスとしてフリーWiFiは掲載されていませんでした。
ロタ国際空港

ロタ国際空港は、北マリアナ諸島のうちロタ島に位置する国際空港です。WiFiMAPをみると、ロタ国際空港やその周辺にフリーWiFiスポットはありません。
ロタ国際空港の公式サイトにも、フリーWiFiを提供しているとの記載は見当たりませんでした。
以上、北マリアナ諸島の空港において、サイパン国際空港以外はフリーWiFiが使えそうにないですね。
観光地のWiFiスポットは?
次に北マリアナ諸島のなかでも、日本人がよく訪れる観光地にフリーWiFiスポットが設置されているかみていきましょう。
ガラパン(サイパン)

ガラパンはサイパン島の中心部にある繁華街で、リゾートホテルやレストラン、免税店、カフェなどが立ち並び多くの観光客が訪れます。
サイパンで最も美しいビーチの1つ「マイクロビーチ」や、アメリカンメモリアルパークなどはガラパンにある観光地です。
サイパンの中心街だけあり、WiFiMAPをみると周辺に数多くのフリーWiFiスポットがあるのがわかりますね。
パシフィックアイランドクラブサイパン(サイパン)

パシフィックアイランドクラブサイパンは、カヤックやシュノーケリングをはじめ数十種類のアクティビティが楽しめる観光スポットです。
WiFiMAPでみると、パシフィックアイランドクラブサイパン内とその周辺にフリーWiFiスポットがあるのがわかります。
マニャガハ島

マニャガハ島は有名ダイビング誌で10年以上ベストビーチ1位に選ばれ続けた島で、さまざまなマリンアクティビティが楽しめます。
手つかずの豊かな自然が残された場所だけあり、WiFiMAPでみても流石にこのあたりにはフリーWiFiスポットは見当たりませんね。
グロット(サイパン)

グロットは世界的にも有名なダイビングスポットです。
100段以上の急な階段を下ると、洞窟の中に幻想的な青い海がみえます。
こちらも自然に包まれたスポットだけあって、周辺にフリーWiFiスポットは見当たりませんね。
サン・ホセ(テニアン)

サン・ホセはテニアン島の中心街です。テニアン島では中心街であるサン・ホセでさえ、WiFiMAP上にフリーWiFiスポットが見当たりません。
ソンソン村(ロタ島)

ソンソン村はロタ島の中心街です。
WiFiMAPをみると、ソンソン村周辺にはいくつかのフリーWiFiスポットがあるのがわかります。
ここまで調べた限り北マリアナ諸島では、観光の中心であるサイパンの繁華街などでフリーWiFiスポットが多いことが分かりました。
北マリアナ諸島のホテルは?
北マリアナ諸島滞在中に、最もよくフリーWiFiを使うのは宿泊先のホテルでしょう。
当サイトでは、世界最大級のホテル予約サイト「Booking.com」のデータをもとに、北マリアナ諸島のホテルにおけるフリーWiFiの提供状況を調査しました。
結果は以下の通りです。
北マリアナ諸島のホテルにおけるフリーWiFi設置状況
都市 | 掲載ホテル数 | フリーWiFiが設置されたホテル数 | 設置割合 |
---|---|---|---|
北マリアナ諸島全体 | 29 | 27 | 約93% |
サイパン | 27 | 25 | 約92% |
北マリアナ諸島のホテルでは、サイパンを中心として約9割のホテルにフリーWiFiスポットが設置されていることが分かります。
なかにはフリーWiFiが提供されていないホテルもあるので事前の確認は必要ですが、北マリアナ諸島のホテル滞在中はほぼフリーWiFiが使えそうですね。
フリーWiFiはセキュリティ的にも利便性にも問題がありおすすめできない
北マリアナ諸島では、ホテルやサイパンの空港・中心街などでフリーWiFiを使える場所が多いことをみてきました。
しかしフリーWiFiはセキュリティ的にも利便性にも不安な点が多く、メインで使うインターネット接続手段としてはおすすめできません。
フリーWiFiは暗号化されていないケースが多い上に、仮にされていてもパスワードが公開されています。
フリーWiFiの通信内容を盗み見るのは、技術的にみて難しくありません。
仮にフリーWiFiを使いクレジット決済やアプリ決済を行った場合、クレジットカードの番号を盗み見られ悪用される可能性があるのです。
最近では、フリーWiFiの「なりすまし」による被害も増えています。
悪意のある第三者が設置した「なりすまし」に接続してしまった場合、個人情報が盗み見られたりウイルス感染させられたりするリスクもあるのです。
さらに悪いことに、なりすましを見破るのはフリーWiFiの利用に慣れた方でも簡単ではありません。
フリーWiFiは無料で手軽に使えるものの、利便性にも問題があります。
フリーWiFiは仕様上、専用スポットのごく近くでしか電波が届かずに使えません。
たとえば路上でスマートフォンの地図を調べたくても、フリーWiFiのスポットが近くになければインターネットに接続できないのです。
また「地球の歩き方」にもある通り、フリーWiFiは通信品質にも不安があります。
通信速度が極端に遅かったり、接続できなかったりすることも少なくありません。
これらの理由から、北マリアナ諸島観光中に安心かつ快適にインターネットを使いたい場合、フリーWiFi以外の手段を用意するのがおすすめです。
フリーWiFiは他の手段がないときにだけ、個人情報を送受信せずに使うようにしましょう。
2.北マリアナ諸島で利用可能なプリペイドSIMを購入する
プリペイドSIMとは、前払い方式で決まった量のインターネットが使えるサービスです。
たとえば3GB/7日間というプランであれば、合計3GBのモバイル通信を7日間使えることになります。
北マリアナ諸島では、以下プランのプリペイドSIMが販売されていることを確認しました。
事業者名:IT&E
プランの内容 | 料金 | 日本円 |
---|---|---|
1日あたり1GBのモバイル通信を7日間利用可能 | $15 | 約1,891円 |
40GB/30日間 | $60 | 約7,566円 |
※掲載しているのは一部のプランです。プランの詳細やその他のプランについてはリンク先で確認して下さい。
※$1=126.12円(2022/4/13時点のレート)で計算しています。
サイパンでプリペイドSIMを使えば、数千円で滞在中のモバイル通信を確保できそうです。
ただ現地でプリペイドSIMを購入するためには、ショップの店員と英語でコミュニケーションをとらなくてはなりません。
それが不安な方は、多少料金が高くなる可能性はありますが日本国内でプリペイドSIMを購入し持ち込む方法もあります。
インターネットに慣れた人でないと、プリペイドSIMを使うのは難しい
プリペイドSIMがあれば、近くにフリーWiFiのスポットがなくてもインターネットが使えます。
しかしプリペイドSIMを使うためには、以下にあげる条件を解決しなくてはならず簡単でないのが難点です。
- 「SIMフリー」というタイプのスマートフォンを持っている
※キャリアで購入した端末は、別途「SIMロック解除」という手続きをしなければならないことが多い - 使っているスマートフォンが、現地キャリアの周波数帯域に対応している必要がある
- 自分でSIMカードを端末に挿入し「APN設定(接続先情報設定)」ができる
これらの意味を理解できて自分で全て解決できる方でないと、せっかくプリペイドSIMを購入しても使いこなせない可能性があります。
インターネットの設定に慣れていて上記問題を解決できる方以外は、プリペイドSIMを使うのはおすすめしません。
3. キャリアの海外ローミングを利用する
日本国内のスマートフォンユーザーの約9割がドコモ・au・ソフトバンクのいずれかのキャリアを使っているというのは有名な話です。
恐らくあなたもその一人ではないでしょうか?
キャリアのサービスには「海外ローミングサービス」と言って、SIMカードを入れ替えなくても事前に手続きを行うことで海外でもお使いのスマートフォンをそのまま使える機能があります。
北マリアナ諸島(サイパン)における各キャリアの対応状況及び、利用料金については下記表をご覧ください。
サービス名 | 内容 |
---|---|
ドコモ | ■パケットパック海外オプション 200円/1時間〜 980円/24時間 2,480円/3日間 3,980円/5日間 5,280円/7日間 ※国内パケット通信量から消費 ※パケット上限なしプラン利用の場合は30GBが上限 ■海外パケ・ホーダイ 24.4MB /日|1,980円 無制限/日:2,980円 ◇通話:従量課金 →利用にはWEB/店頭/電話から申込手続きが必要 |
au | ■世界データ定額 (利用日数:1日から30日) 490円/24時間〜 690円/24時間〜 980円/24時間〜 ※国内パケット通信量から消費 ※パケット上限なしプラン利用の場合は60GB-80GBが上限 ◇通話:従量課金 →利用には「世界データ定額アプリ」から申込手続きが必要 |
ソフトバンク | ■海外パケットし放題 25MB以下/日:0-1,980円(税込) 25MB以上/日:2,980円(税込) ◇通話:従量課金 ※My Menuから事前申し込みが必要 ※新規契約から5ヶ月以上経過していないと利用不可 |
ahamo | ■月間20GBまで通信可能 ※手続き不要 ※20GB以上は追加費用発生 ※15日以上の滞在では通信速度制限あり ◇通話:従量課金 |
povo | ■対応予定 ※詳細は未決定(2021年10月時点) ◇未定 |
LINEMO | ■海外パケットし放題 25MB以下/日:0-1,980円(税込) 25MB以上/日:2,980円(税込) ◇通話:従量課金 ※My Menuから事前申し込みが必要 ※新規契約から5ヶ月以上経過していないと利用不可 ※アメリカ放題非対応 |
UQモバイル | ■対応 |
楽天モバイル | ■対応 |
注意しなければならないのは、ドコモ・auに関しては海外で使用したパケット通信量が国内で契約しているパケットプランから差し引かれるという点です。
パケット上限がないプランに加入していれば問題ありませんが、そうでない低容量プランの場合は海外での利用料金に加えてパケット代金も発生してしまうため、高額請求となる場合も考えられます。
ソフトバンクユーザーに関しては国内パケット通信量から引かれることはありませんが、その分一日当たりの利用料金が高額となっています。

キャリアの海外ローミングサービスは非常に便利じゃが、このように落とし穴があるんじゃ。
特にソフトバンクを使っている人やそれ以外のパケット無制限プランに加入していない場合は注意するんじゃぞ。
4.海外専用ポケット型WiFiを日本でレンタルする
海外旅行の際に現地でインターネットを行いたい場合は海外専用のポケットWiFiを事前にレンタルしていくという手段は最も一般的かもしれません。
国際空港のカウンターであれば、事前に契約手続きを済ませていれば出国前に受け取ることもできます。
※新型コロナウィルスの影響で受け取りカウンターが臨時休業となっている場合もありますので詳しくはご利用のサービスにご確認いただければ幸いです。
ポケットWiFiであればお使いのスマートフォンとポケットWiFi端末をWiFi接続するだけで簡単に現地でもインターネットをすることが出来ます。
SIMカードを差し替える手間もなく、フリーWiFiのように危険に晒されることもなく安全にかつ快適にインターネットを楽しむことが出来るでしょう。
ただし、多くの海外専用ポケットWiFiの場合、飛行機に乗っている間もレンタル期間にカウントされてしまうため、渡航時間が長い国へ行く際には少々もったいないかもしれません。

これまで説明してきた方法で最も簡単なやり方じゃ!
まとめ
北マリアナ諸島(サイパン)では、ホテルやサイパンの中心街などでフリーWiFiを使える場所が多いです。
しかしフリーWiFiはセキュリティ的なリスクが大きい上に、スポットのすぐ近くでしか使えないなど利便性に問題がありおすすめできません。
プリペイドSIMであればフリーWiFiスポットが近くになくてもインターネットに接続できますが、使うための条件が厳しいのが難点です。
プリペイドSIMは、多少難しいインターネットの設定も自分一人で解決できるような人以外にはおすすめしません。
北マリアナ諸島で簡単かつ快適にインターネットを使う方法として、通信キャリアの海外ローミングかポケット型WiFiがおすすめです。
ただし海外ローミングは設定やプランによっては高額になってしまうこともあります。
結論として、北マリアナ諸島で最も簡単かつ安全にインターネットを使えるのが海外用ポケット型WiFiです。
海外用ポケット型WiFiのなかには完全定額のプランも多く、想定外の料金が発生するのを防ぐこともできます。
中でもクラウドWiFiであれば北マリアナ諸島において、1,450円/日の完全定額で1GB/日のインターネットを利用可能です。
またクラウドWiFiでは次世代通信システム「クラウドSIM」により、電源を入れるだけで最適な電波を取得しインターネットに接続します。
普段インターネットの設定をされていない方でも、設定に迷うことはありません。
簡単かつ快適なインターネット接続手段を確保して、北マリアナ諸島の観光で楽しい思い出が作れることをお祈り申し上げます。
\海外で使うならこれで決まり/
クラウドWiFi
