カナダのインターネット事情は?フリーWiFiは使える?

海外から多くの観光客が訪れるカナダは、日本と同等以上にインターネット環境が整備されています。
カナダでは、観光客がフリーWiFiをはじめ複数の手段で快適にインターネットを利用可能です。
ただし手段によって利便性や難易度が大きく異なります。
カナダ観光中にストレスなくインターネットを使いたい場合は、事前にどの手段がよいかチェックしておきたいものです。
この記事ではカナダのインターネット事情や、カナダで観光客が使えるインターネット接続手段の種類と特徴を紹介します。
どの手段が一番使いやすくておすすめかも解説するので参考にして下さい。
カナダでのインターネット接続手段比較表
通信品質 | セキュリティ | 使いやすさ | コスト | |
---|---|---|---|---|
ポケット型WiFi | 〇 | 〇 | ◎ | 〇 |
フリーWiFi | △ | × | △ | ◎ |
プリペイドSIM | 〇 | 〇 | △ | 〇 |
海外ローミング | 〇 | 〇 | 〇 | △ |
- ポケット型WiFi(★おすすめ)
安全性が高く電源を入れるだけで使える。複数デバイスで利用可能。 - フリーWiFi
無料で使えると言う利点を除くと、通信品質やセキュリティに不安が生じる。 - プリペイドSIM
現地で購入すると安価な反面、煩雑な設定が必要なため最低限の知識が必要である。 - 海外ローミング
設定のハードルは高くはありませんが、他の手段と比べ割高になる事も。
カナダのインターネット事情は?
海外旅行中に観光客がどれだけインターネットを使えるかは、滞在先の国のインターネット事情によります。
現地の人が不自由なくインターネットを使える国であれば、観光客もインターネットを使いやすいと考えられるわけです。
そこで、この項ではカナダのインターネット事情をみていきましょう。
まずインターネットに関する世界の統計を公開している「Internet World Stats」※のデータをもとに、カナダにおけるインターネット普及率を紹介します。
カナダのインターネット普及率(2019年)
国名/地域名 | 普及率 |
---|---|
カナダ | 94.0% |
アメリカ | 89.8% |
北アメリカ平均 | 90.3% |
カナダのインターネット普及率は94.0%で、北アメリカ平均やアメリカより高くなっています。
また同サイトによると、日本のインターネット普及率(2021年時点)は94.5%なので日本と同じくらいと考えてよいでしょう。
日本では、人の暮らす場所であれば何がしかのインターネット接続手段があります。
山奥などでない限り、インターネットに一切接続できず困るということはほとんどありません。
日本と同じくらいインターネット普及率が高いカナダも、日本同様にインターネット環境が整備されていると考えてよいでしょう。
インターネット普及率について気になるのはインターネットの通信速度です。
いくらインターネット環境が確保できても、通信速度が遅すぎるようであれば思うように使えません。
そこで、次はカナダの平均的な通信速度をみていきましょう。
参考にするのは、インターネット通信速度測定サイト「SPEED TEST」がまとめたデータです。
カナダのインターネット通信速度と順位(2022年4月時点)
固定回線
順位 | 国名 | 通信速度(下り) |
---|---|---|
- | 全世界 | 63.46Mbps |
8 | アメリカ | 151.21Mbps |
14 | 日本 | 123.98Mbps |
20 | カナダ | 106.82Mbps |
モバイル回線
順位 | 国名 | 通信速度(下り) |
---|---|---|
– | 世界 | 30.75Mbps |
17 | カナダ | 71.46Mbps |
26 | アメリカ | 61.06Mbps |
43 | 日本 | 42.79Mbps |
※参照したデータをもとに、当サイトが表を作成しています。
※インターネット通信速度の「中央値」による統計です。
まず固定回線に関してカナダのインターネット通信速度は106.82Mbpsで、日本の123.98Mbpsと比べ若干遅いです。
一方モバイル回線の通信速度は71.46Mbpsで日本の42.79Mbpsに比べ倍近い数字となっています。
日本ではインターネットの通信速度が遅過ぎてストレスになる、ということはほとんどありません。
一方のカナダでは、この数字をみる限り通信速度にストレスを感じることなく快適にインターネットが使えそうですね。
特にモバイル回線は日本よりはるかに高速なので、日本より快適に使える可能性が高いです。
日本人がカナダに旅行や出張で滞在する際のインターネット手段とは?
インターネット普及率や通信速度のデータをみる限り、カナダのインターネット環境は日本と同等以上に整備されていると考えられます。
それでは、カナダに日本人が旅行や出張で滞在する際は、どのような方法でインターネットへ接続できるでしょうか。
主な手段として以下があげられます。
- ホテルや街のカフェなどに設置されているフリーWiFiを活用する
- カナダで利用可能なプリペイドSIMを購入する
- 日本の通信キャリアが展開している海外ローミングサービスを使う
- カナダに対応した海外用ポケット型WiFiを使う
それぞれどのような方法になるか、以下1つずつみていきましょう。
1.ホテルや街のカフェなどに設置されているフリーWiFiを活用する
フリーWiFiとは、文字通り無料で誰でも自由に使えるWiFi環境のことです。
日本でも街や観光地でフリーWiFiが提供されているスポットが多いので、使ったことがある方も多いでしょう。
フリーWiFiは、観光客向けのインターネット接続手段としてよく名前があがります。カナダでは、どのくらいフリーWiFiが提供されているでしょうか。
有名観光ガイドブッグ「地球の歩き方」では、カナダにおけるインターネット事情について、以下のようにまとめています。
カナダ国内では無線LANが広く普及しているので、無線LAN機能搭載のパソコンやスマートフォンを持っていけば、多くの場所でインターネットの接続が可能。
参照元:「地球の歩き方 カナダ 2019〜20」(P555)
また、一部の長距離バスやVIA鉄道の車内でも無線LANの接続が無料となっている。
町なかにはインターネットカフェもあり、バスや電車の時刻やホテル予約、地図などの情報を比較的簡単に入手できる。
ただし、日本語の入力に対応していないことが多い。
地球の歩き方の情報をみる限り、カナダの観光地では無線LAN(WiFi)が使える場所が多いようですね。
以下、カナダの中でも特に日本人がよく訪れる場所にどのくらいフリーWiFiのスポットがあるかみていきましょう。
空港のWiFiスポットは?
カナダの入出国時に使う空港では、手続きの待ち時間などにインターネットを使いたくなることが多いでしょう。
またカナダは広いので、観光客がカナダ国内を移動する際も国内線がよく使われます。
それでは、カナダの空港ではどの程度フリーWiFiが提供されているのでしょうか。
観光ガイドブッグ「地球の歩き方」によれば、カナダの以下の空港ではフリーWiFiが提供されているとのことです。
カナダでフリーWiFiを提供している主な空港の一覧
バンクーバー国際空港(バンクーバー)
参照元:「地球の歩き方 カナダ 2019〜20」(P555)
カルガリー国際空港(カルガリー)
トロント・ピアソン国際空港(トロント)
オタワ・マクドナルド・カルティエ国際空港(オタワ)
モントリオール・ピエール・エリオット・トルドー国際空港(モントリオール)
ジャン・ルサージュ国際空港(ケベック・シティ)
ハリファックス・スタンフォード国際空港(ハリファックス)
イエローナイフ空港(イエローナイフ)
この一覧をみる限り、日本人観光客が使う空港ではたいていフリーWiFiが使えると考えてよさそうですね。
一例として日本人が入出国時に最もよく使う「バンクーバー国際空港」の公式サイトでは、空港内のフリーWiFiについて以下のように記載しています。(当サイトで日本語に訳しています。)
WiFiと充電ステーション
参照元:バンクーバー国際空港公式サイト
ターミナル内ではフリーWiFiを利用可能です。
またターミナル内には充電ステーションが設置されており、充電しながら利用いただけます
観光地のWiFiスポットは?
先に結論を述べると、カナダの主要な観光地ではフリーWiFiスポットが充実しています。
アプリなどを使えば、カナダの観光地にあるフリーWiFiスポットを比較的簡単に検索可能です。
ここでは世界中のフリーWiFiスポットを検索できるアプリ「WiFiMAP」※を参考に、カナダの各観光地におけるフリーWiFiの提供状況をみていきましょう。
WiFiMAPでは、フリーWiFiスポットを青い丸のマークで表しています。
青い丸の中に数字が書かれているのは、周辺にその分だけフリーWiFiスポットがあるということです。
ナイアガラ・フォールズ市内/ナイアガラの滝

ナイアガラ・フォールズの街には、ナイアガラの滝を鑑賞できるスポットが数多く存在します。
ナイアガラの滝目当てに多く観光客が訪れるエリアだけあり、市内には数多くのフリーWiFiスポットがあるのがわかりますね。
テーブル・ロック(ナイアガラ・フォールズ)


テーブル・ロックはナイアガラ・フォールズ市内の中でも、特に人気があるナイアガラの滝のビュースポットです。
WiFiMAPをみると、このあたりにも複数のフリーWiFiスポットがあるのが確認できますね。
キャピラノ吊り橋(バンクーバー周辺)


キャピラノ渓谷にかかる高さ70m・全長約140mのつり橋(通称:キャピラノ吊り橋)は、バンクーバーでも特に人気の観光スポットです。
キャピラノ渓谷は森林浴や渓谷の絶景が楽しめるスポットとしても人気があります。
WiFiMAPをみると、渓谷の入り口にフリーWiFiスポットがあるのがわかりますね。
スタンレーパーク(バンクーバー)


スタンレーパークは、アメリカの有名旅行誌がまとめた「世界の美しい公園ランキング」で2位となった実績をもつ公園です。
針葉樹の原生林がそのまま残されており、都会にいながら美しい自然の景観を楽しめます。
サイクリングコースや、海沿いを散歩できる遊歩道も人気です。
WiFiMAPをみると園内に複数のフリーWiFiがあるのが分かりますね。
ただ4㎢という広大な敷地内に、数ヵ所しかフリーWiFiスポットがないのは心細いところです。
一方公園はバンクーバーの街中にあるので、公園を出てすぐのところにも数多くのフリーWiFiスポットがあります。
ロブソン通り(バンクーバー)

「ロブソン通り」はバンクーバーの街で最もにぎわうメインストリートです。
通り沿いにはブランドショップやレストラン・カフェなどが立ち並び、多くの観光客が訪れています。
WiFiMAPをみると、観光客の多いエリアだけあり数多くのフリーWiFiスポットがあるのがわかりますね。
CNタワー(トロント)


トロントの観光スポットとしてまず名前があがるのは、街のシンボルにもなっている「CNタワー」です。
展望台からは360度の大パノラマでトロントの街を見渡すことができます。
WiFiMAPをみると、観光都市トロントの中心部だけあり周辺には数多くのフリーWiFiスポットがあるのがわかりますね。
CNタワーの周辺には、以下にあげる有名観光地もありますが、CNタワーと同じく周辺に多くのフリーWiFiスポットがあります。
- ハーバーフロント・センター
- イートイン・センター
- セントローレンスマーケット
- チャイナタウン
- ケンジントン・マーケット
トロントアイランド(トロント)


トロントアイランドは、トロント中心部からフェリーで約15分の場所にある島です。
島内は自然が豊富でピクニックやハイキングをしたり、カヌーなどのアクティビティを楽しんだりできます。
島内から眺めるトロントの美しい夕景や夜景も魅力です。
WiFiMAPをみる限り、1つだけですが島内にフリーWiFiスポットがあるのが確認できます。
ノートルダム大聖堂(モントリオール)


ノートルダム大聖堂というとフランスのイメージが強いですが、同じフランス語圏内であるモントリオールにも同名の施設があります。
モントリオールを代表する観光スポットで、特に色彩鮮やかで美しい内部は必見です。
モントリオールの街中にある有名観光地ということもあり、周辺には数多くのフリーWiFiスポットがあるのがわかりますね。
ノートルダム大聖堂の近くには、世界最大の地下街「モントリオール地下街」もあります。
モン・ロワイヤル公園(モントリオール)


「モン・ロワイヤル公園」は標高223mの小高い丘にあり、園内からはモントリオールの街を一望できます。
広い園内は自然が豊かで散策にもぴったりです。
WiFiMAPをみると園内に複数のフリーWiFiスポットがある他、周辺にも多くのフリーWiFiスポットがあるのがわかりますね。
ケベック歴史地区(ケベック)


ケベック歴史地区はフランスからの入植者によって築かれた北米唯一の城塞都市で、街には今もフランス様式の建物が数多く残っています。
この地域は町全体が世界遺産にも登録されており見どころも多いです。
上記WiFiMAPのキャプチャはケベック歴史地区の中でも、観光の中心となるロワイヤル広場周辺を写しています。
WiFiMAPをみると、観光客が多く訪れる世界遺産の街だけあり周辺にたくさんのフリーWiFiスポットが確認できますね。
ロワイヤル広場周辺には、「首吊り階段」やノートルダム大聖堂(モントリオールのものとは別)といった人気の観光スポットもあります。
カルガリータワー(カルガリー)


カルガリーのシンボルマーク「カルガリータワー」の展望台からは、カルガリーの街並みから遠くカナディアン・ロッキーまで見渡せます。
タワー内には、1時間に1回転する回転レストランもあり要チェックです。
カルガリーの街中にある観光地だけあり、WiFiMAPをみると周辺に数多くのフリーWiFiスポットがあるのがわかりますね。
すぐ近くには、カナダ西部では最大規模の博物館「グレンボウ博物館」もあります。
ヘリテージパーク歴史村(カルガリー)

「ヘリテージパーク歴史村」は西部開拓時代の村を再現した、51万㎡にも及ぶ広大なテーマパークです。
パーク内には本物の蒸気機関車が走っており、来場客はこれに乗ってパークを回ることができます。
WiFiMAPをみると、パーク内にフリーWiFiスポットがあるのがわかりますね。
カナディアン・バッドランド(カルガリー周辺)


カナディアン・バッドランドは、恐竜の化石が数多く出土する広大な渓谷です。
悠久の歴史を感じさせるような、荒涼とした渓谷の絶景は見る価値があります。
周辺には世界三大恐竜博物館の1つ「ロイヤル・ティレル古生物博物館」もあり、恐竜好きは必見です。
上記WiFiMAPはカナディアン・バッドランド観光の中心となるドラムヘラーの街を写したものです。
カルガリーの街と比べると少ないですが、街の中に複数のフリーWiFiスポットがあるのがわかります。
バンフ(カナディアン・ロッキー)


世界遺産カナディアン・ロッキーはカナダを代表する人気景勝地・観光地です。
3,000mを超える山々や美しい湖など、様々な絶景を楽しめます。
上記WiFiMAPはカナディアン・ロッキー観光の拠点となるバンフの街を写したものです。
WiFiMAPをみる限り、バンフの街には多くのフリーWiFiスポットがあるのが分かりますね。
レイク・ルイーズ(カナディアン・ロッキー)


レイク・ルイーズは、カナディアン・ロッキーの中でも特に美しいと言われる湖です。
「ロッキーの宝石」と呼ばれる通り、エメラルドグリーンに輝く湖面とそれを取り囲む山々の絶景には息をのみます。
上記WiFiMAPのキャプチャは、レイク・ルイーズ観光の拠点となるレイク・ルイーズ村を写したものです。
村内には複数のフリーWiFiスポットがあるのが分かります。
グレイシャー・ スカイウォーク(カナディアン・ロッキー)


「グレイシャー・ スカイウォーク」は、サンワプタ渓谷の上空280mに設置されたガラス床の展望台です。
透明な床の下は、断崖と谷底が丸見えでスリル満点。展望台からはカナディアン・ロッキーの絶景も楽しめます。
WiFiMAPをみる限り、グレイシャー・ スカイウォーク周辺にはフリーWiFiスポットが確認できませんね。
ピースタワー/カナダ国会議事堂(オタワ)


カナダ国会議事堂の中心に立つ高さ92mのピースタワーは、戦争で亡くなった人を慰霊するために建てられました。
カナダの首都オタワでは、景観保護のためピースタワーより高い建物の設置が禁止されています。
WiFiMAPをみると、首都オタワにある有名観光地周辺ということもあり数多くのフリーWiFiスポットが確認できますね。
周辺には、オタワの人気観光地「リドー運河」もあります。
バイワード マーケット(オタワ)


バイワード・マーケットは、歴史深いオタワ市民の台所です。
マーケット内にはお洒落なレストランや雑貨店、アートギャラリー、ナイトクラブなどもあり飽きずに散策できるでしょう。
WiFiMAPをみると、周辺に数多くのフリーWiFiスポットがあるのがわかりますね。
バイワード・マーケット周辺には、オタワ最古の教会「ノートルダム聖堂」もあります。
グリーンゲイブルズ/キャベンディッシュ(プリンスエドワード島)


牧歌的な風景が広がる「プリンスエドワード島」は、日本のアニメやミュージカルにもなった小説「赤毛のアン」の舞台としても有名です。
プリンスエドワード島はその美しさから「世界で一番美しい島」とも言われます。
なかでもキャベンディッシュの村は主人公アンの家を再現した「グリーンゲイブルズ」をはじめ、赤毛のアンの世界観が楽しめるスポットです。
WiFiMAPをみると、グリーンゲイブルズとその周辺に複数のフリーWiFiスポットが確認できますね。
コンフェデレーション・トレイル(プリンスエドワード島)


コンフェデレーション・トレイルは、鉄道の線路跡を利用したサイクリングロードです。
のどかで美しいプリンスエドワード島の風景を、サイクリングで満喫できます。
上記WiFiMAPのキャプチャはコースの一部を写したものです。
WiFiMAPをみる限り、自然の中を走るコースだけあって周辺にフリーWiFiはみつかりません。
(コースの一部は街を通るので、周辺にフリーWiFiスポットがあります。)
シャーロットタウン(プリンスエドワード島)

プリンスエドワードアイランド州の州都「シャーロットタウン」は、19世紀のレトロな町並みが残る観光地です。
「赤毛のアン」の主人公アンが学生時代を過ごした街としても知られています。
WiFiMAPをみると、プリンスエドワード島の中でも人が多く暮らすエリアだけあり周辺に多くのフリーWiFiスポットがあるのが確認できますね。
ちなみにシャーロットタウンもこの前に紹介したコンフェデレーション・トレイルのコースに含まれています。
イエローナイフ


オーロラ帯のほぼ真下に位置する「イエローナイフ」は、カナダの中でも最もオーロラがみられる可能性が高いと評される街です。
イエローナイフに3日滞在すれば、95%以上の確率でオーロラを見られると言われています。
上記WiFiMAPはイエローナイフの中心街を写したものです。
バンクーバーやトロントと比べると明らかに少ないですが、街には複数のフリーWiFiスポットがあるのがわかります。
カナダのホテルは?
海外旅行中に、一番長い時間滞在しインターネットを使うのは滞在先のホテルでしょう。
ここではカナダのホテルでどのくらいフリーWiFiが提供されているかを紹介します。
参考にするのは、世界最大級のホテル予約サイト「Booking.com」のデータです。
カナダ主要観光地のホテルにおけるフリーWiFi設置状況
都市 | 掲載ホテル数 | フリーWiFiが設置されたホテル数 | 設置割合 |
---|---|---|---|
カナダ全土 | 10,656 | 9,672 | 約90% |
ナイアガラ・フォールズ | 144 | 126 | 約88% |
バンクーバー | 170 | 150 | 約88% |
トロント | 295 | 274 | 約93% |
モントリオール | 345 | 310 | 約90% |
ケベック・シティ | 304 | 287 | 約94% |
カルガリー | 223 | 179 | 約80% |
バンフ(カナディアン・ロッキー) | 52 | 50 | 約96% |
オタワ | 132 | 124 | 約96% |
プリンスエドワード島 | 160 | 153 | 約96% |
イエローナイフ | 16 | 15 | 約94% |
カナダ全土でみると約9割、地域別にみてもほとんどの地域では9割以上のホテルでフリーWiFiが提供されていることが分かりました。
(調査した中で最も低いカルガリーでも提供率は約80%)
このデータをみると、カナダではほとんどのホテルでフリーWiFiが提供されていることが分かりますね。
ただ一部のホテルではフリーWiFiの設備がないので、フリーWiFiを使いたいときは事前に確認した方が無難です。
フリーWiFiはセキュリティ的にも利便性にも問題がありおすすめできない
カナダの主要な空港・観光地・ホテルでは、フリーWiFiを使える場所が多いことをみてきました。
そのためフリーWiFiを活用すれば、日本人が主に訪れるエリアで「全くインターネットに接続できない」ということはほとんどありません。
しかしフリーWiFiはセキュリティ的に大きな不安がある上に、使い勝手に決定的な問題があります。
カナダ観光中にメインで使うインターネット接続手段としてはおすすめできないです。
以下、その理由について詳しく解説しますね。
1.フリーWiFiの通信を盗み見るのは簡単
フリーWiFiの通信は暗号化されていないか、されていてもパスワードが公開されています。
そのためフリーWiFiの通信を盗み見ることは技術的に難しくありません。
フリーWiFiを使うと、悪意のある第三者に個人情報を盗み見られる可能性があるのです。
フリーWiFiを利用しクレジット決済やアプリ決済を行った場合、クレジットカードの番号が盗み見られ悪用される可能性もあります。
2.フリーWiFiのなりすましを防ぐのは困難
フリーWiFiの「なりすまし」による被害も少なくありません。
万が一なりすましに接続してしまった場合、個人情報を盗み見られたりウイルス感染させられたりする可能性があります。
さらに悪いことに、なりすましはフリーWiFiと似せて設置されてあり、WiFiの設定に慣れた方でも見抜くのは困難です。
3.フリーWiFiは専用スポットのすぐ近くでしか使えない
フリーWiFiは仕様上、専用スポットのすぐ近くでしか使えません。
たとえばカフェやレストランのフリーWiFiなら、基本的にそれらのお店の客として店内に入らないと使わせてもらえないのです。
カナダ観光中に屋外でスマートフォンの地図を調べるためなどに、フリーWiFiを使いたくなる機会も多いでしょう。
しかしフリーWiFiでは、わざわざスポットを探してその場所へ行かないとインターネットが使えないわけです。
無料で使えるフリーWiFiは観光客にとってはありがたい存在ですが、お世辞にも利便性が高いとは言えません。
4.フリーWiFiは通信品質が不安定
フリーWiFiの通信品質は、スポットによって大きな差があります。
快適に使えるスポットもあれば設備に問題があるなどして、接続が不安定だったり通信速度が遅かったりすることも少なくありません。
もし接続に問題があっても、海外でサポートに問い合わせをかけるのは現実的に難しいでしょう。
以上のことから、カナダでストレスなくインターネットを使いたいときは、フリーWiFiはおすすめできません。
これから紹介する他の方法を選ぶべきです。
モバイル通信の方が圧倒的に使えるエリアが広い
カナダでは5G通信の導入がすでに始まっている上に、LTEに関しては人口カバー率が99%を超えています。
※参照元:総務省公式サイト
カナダの各観光地などではフリーWiFiを使える場所が多くありましたが、それでもモバイル通信の方が圧倒的に使えるエリアが広いです。
実際どのくらい違うか、いくつか比較してみましょう。
スタンレーパーク(バンクーバー)
WiFiMAP

バンクーバーのスタンレーパークは、広さ4㎢(東京ディズニーランド8個分)ありますが、WiFiMAPをみる限り園内にあるフリーWiFiスポットは数ヵ所のみです。
これでは公園の好きな場所でインターネットを使うことはできません。
次にカナダの通信キャリア大手「カナダ・ベル」の提供エリアマップ※をみてみましょう。

水色が4G、青色は4Gの他5Gも提供エリアであることを示しています。
ご覧の通り園内全てが提供エリア内であることが分かりますね。
ちなみに、カナダの他大手キャリア(テラス/ロジャース・コミュニケーションズ)でも、スタンレーパーク全体が提供エリア内であることを確認しています。
次はプリンスエドワード島と比較してみましょう。
WiFiMAPをみると、プリンスエドワード島では以下のようにフリーWiFiスポットが見当たらないエリアがありました。
コンフェデレーション・トレイル(プリンスエドワード島)

次にカナダ・ベルの提供エリアマップをみてみましょう。

ご覧の通り、島全体が提供エリア内であることがわかります。
なおカナダの他大手キャリア(テラス/ロジャース・コミュニケーションズ)も同様に、島全体が提供エリア内であることを確認しました。
このように使えるエリアでみてみると、フリーWiFiとモバイル通信は比べ物になりません。
モバイル通信の方が圧倒的に使えるエリアが広いのです。
こういった面からもカナダで快適にインターネットを使いたい場合、これから紹介するモバイル通信を使った手段を選ぶことをおすすめします。
2. カナダで利用可能なプリペイドSIMを購入する
プリペイドSIMとは、前払い方式で使えるモバイル通信サービスです。
プリペイドSIMを契約したら、お手元のスマートフォンなどに専用チップを挿入してインターネットへ接続します。
たとえば2GB/7日というプリペイドSIMのプランであれば、7日間の有効期限内で合計2GBのデータ通信が可能です。
プリペイドSIMであれば、フリーWiFiスポットが近くになくてもインターネット接続できます。
利便性で比べると、フリーWiFiよりプリペイドSIMの方が断然使いやすいです。
当サイトが調査したところ、カナダ国内では以下のようなプリペイドSIMプランが販売されていることを確認しました。
(紹介するのはカナダ国内で提供されているプリペイドSIMプランの一例です。他にも多くの通信事業者がプリペイドSIMを提供しています。)
カナダ・ベル※
プランの内容 | 料金 | 日本円 |
---|---|---|
500MB/1ヵ月 | $30 | 約2,994円 |
2.5GB/1ヵ月 | $40 | 約3,992円 |
4.5GB/1ヵ月 | $45 | 約4,491円 |
8GB/1ヵ月 | $55 | 約5,488円 |
ロジャース・コミュニケーションズ※
プランの内容 | 料金 | 日本円 |
---|---|---|
2.5GB/1ヵ月 | $40 | 約3,992円 |
4.5GB/1ヵ月 | $45 | 約4,491円 |
8GB/1ヵ月 | $55 | 約5,488円 |
PhoneBox
プランの内容 | 料金 | 日本円 |
---|---|---|
7GB/1ヵ月 | $35 | 約3,493円 |
15GB/1ヵ月 | $45 | 約4,491円 |
25GB/1ヵ月 | $65 | 約6,486円 |
30GB/1ヵ月 | $75 | 約7,484円 |
※いずれもSIMカード代として別途$10が必要です。
※掲載しているのは一部のプランです。その他のプランについてはリンク先で確認して下さい。
※$1(1カナダ・ドル)=99.79円(2022/5/23時点のレート)で計算しています。
このうちPhoneBOXは、日本で言うところの格安SIMを販売する通信キャリア(MVNO)です。
そのため他2社と比較すると、プランの料金が割安となっています。
いずれにしろカナダ国内でプリペイドSIMを契約するには、ショップ店員と英語やフランス語でコミュニケーションをとらなくてはなりません。
不安な方は、料金は変わりますが日本のAmazonなどでプリペイドSIMを購入して持ち込む方が無難です。
インターネット設定に慣れた方でないと、プリペイドSIMを使うのは難しい
プリペイドSIMはフリーWiFiより便利に使える一方で、使うためには以下にあげるハードルをクリアする必要があります。
- 「SIMフリー」というタイプのスマートフォンを持っている※キャリアで購入した端末は、別途「SIMロック解除」という手続きをしなければならないことも多い
- 使っているスマートフォンが、現地キャリアの周波数帯域に対応している必要がある
- 自分でSIMカードを端末に挿入し「APN設定(接続先情報設定)」ができる
上記の意味が理解できて、自分で設定や問題解決ができる方でないとプリペイドSIMはおすすめできません。
せっかく購入しても、使えずに無駄になってしまう可能性が高いです。
自信のない方はこれから紹介する海外ローミングや海外用ポケット型WiFiがおすすめです。
3.キャリアの海外ローミング
日本国内のスマートフォンユーザーの約9割がドコモ・au・ソフトバンクのいずれかのキャリアを使っているというのは有名な話です。
恐らくあなたもその一人ではないでしょうか?
キャリアのサービスには「海外ローミングサービス」と言って、SIMカードを入れ替えなくても事前に手続きを行うことで海外でもお使いのスマートフォンをそのまま使える機能があります。
各キャリアの利用料金については下記表をご覧ください。
サービス名 | 内容 |
---|---|
ドコモ | ■パケットパック海外オプション 200円/1時間〜 980円/24時間 2,480円/3日間 3,980円/5日間 5,280円/7日間 ※国内パケット通信量から消費 ※パケット上限なしプラン利用の場合は30GBが上限 ■海外パケ・ホーダイ 24.4MB /日|1,980円 無制限/日:2,980円 ◇通話:従量課金 →利用にはWEB/店頭/電話から申込手続きが必要 |
au | ■世界データ定額 (利用日数:1日から30日) 490円/24時間〜 690円/24時間〜 980円/24時間〜 ※国内パケット通信量から消費 ※パケット上限なしプラン利用の場合は60GB-80GBが上限 ◇通話:従量課金 →利用には「世界データ定額アプリ」から申込手続きが必要 |
ソフトバンク | ■海外パケットし放題 25MB以下/日:0-1,980円(税込) 25MB以上/日:2,980円(税込) ◇通話:従量課金 ※My Menuから事前申し込みが必要 ※新規契約から5ヶ月以上経過していないと利用不可 |
ahamo | ■月間20GBまで通信可能 ※手続き不要 ※20GB以上は追加費用発生 ※15日以上の滞在では通信速度制限あり ◇通話:従量課金 |
povo | ■非対応 |
LINEMO | ■海外パケットし放題 25MB以下/日:0-1,980円(税込) 25MB以上/日:2,980円(税込) ◇通話:従量課金 ※My Menuから事前申し込みが必要 ※新規契約から5ヶ月以上経過していないと利用不可 ※アメリカ放題非対応 |
UQ mobile | ■対応 |
楽天モバイル | ■対応 |
注意しなければならないのは、ドコモ・auに関しては海外で使用したパケット通信量が国内で契約しているパケットプランから差し引かれるという点です。
パケット上限がないプランに加入していれば問題ありませんが、そうでない低容量プランの場合は海外での利用料金に加えてパケット代金も発生してしまうため、高額請求となる場合も考えられます。
ソフトバンクユーザーに関しては国内パケット通信量から引かれることはありませんが、その分一日当たりの利用料金が高額となっています。

キャリアの海外ローミングサービスは非常に便利じゃが、このように落とし穴があるんじゃ。
特にソフトバンクを使っている人やそれ以外のパケット無制限プランに加入していない場合は注意するんじゃぞ。
4.海外用ポケット型WiFiを利用する
海外旅行の際に現地でインターネットを行いたい場合は海外専用のポケットWiFiを事前にレンタルしていくという手段は最も一般的かもしれません。
国際空港のカウンターであれば、事前に契約手続きを済ませていれば出国前に受け取ることもできます。
※新型コロナウィルスの影響で受け取りカウンターが臨時休業となっている場合もありますので詳しくはご利用のサービスにご確認いただければ幸いです。
ポケットWiFiであればお使いのスマートフォンとポケットWiFi端末をWiFi接続するだけで簡単に現地でもインターネットをすることが出来ます。
SIMカードを差し替える手間もなく、フリーWiFiのように危険に晒されることもなく安全にかつ快適にインターネットを楽しむことが出来るでしょう。
ただし、多くの海外専用ポケットWiFiの場合、飛行機に乗っている間もレンタル期間にカウントされてしまうため、渡航時間が長い国へ行く際には少々もったいないかもしれません。

これまで説明してきた方法で最も簡単なやり方じゃ!
まとめ
カナダは空港・観光地・ホテルなどでフリーWiFiを使える場所が多いです。
しかしフリーWiFiはセキュリティ的な不安が大きい上に、スポットの近くでしか使えないなど便利とは言えません。
プリペイドSIMはフリーWiFiより便利に使えるものの、使えるようにするための条件が厳しいのが難点です。
インターネット設定に慣れた方でないと、プリペイドSIMは使いこなせません。自信のない方は他の方法をおすすめします。
カナダで簡単かつ快適にインターネットを使う手段は、海外ローミングか海外用ポケット型WiFiです。
ただ海外ローミングは、全ての通信キャリアが対応しているとは限りません。
またプランや設定によっては想定外の料金が発生してしまうこともあります。
以上の理由から、カナダで最もおすすめできるインターネット接続手法は海外用ポケット型WiFiです。
海外用ポケット型WiFiであれば、完全定額制で使えて想定外の料金が請求されることはありません。
たとえば海外用ポケット型WiFi「クラウドWiFi」であれば、カナダで1GB/日の通信を1,350円/日で使えます。
またクラウドWiFiでは、クラウドSIM技術により電源を入れるだけで最適な電波を取得しインターネットに接続可能です。
インターネット設定に慣れていない方でも迷うことはありません。
簡単かつ快適なインターネット接続手段を確保して、カナダの観光を思いっきり楽しんでください!
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