チップの相場はいくら?海外でのチップの値段目安や渡し方

日本人が海外へ行ったときはチップを渡すべきか否かや、チップの相場はどのくらいか悩むところです。

チップ文化がない日本で暮らしている私たちは、チップを渡すのに慣れていません。

また海外でもチップが定着している国だけでなく、日本同様にチップ文化がない国があるのも悩むポイントです。

この記事では、「なぜチップが必要か」やチップの相場・目安、スマートな渡し方について解説しています。

それらの知識があれば、「渡すべきなのに渡さなかった」「渡す必要もないのに渡してしまった」などのトラブルも回避できるでしょう。

目次(タップしてジャンプ)

まずは海外のチップ文化を知ろう!チップって何?

chip market002

日本にはチップの文化がないので、海外で「なぜチップを渡さないといけないのだろう?」と考えている方も少なくないのではないでしょうか。

チップの文化的な背景が分からないと、チップを渡す理由についても理解できません。

そのため、まずチップとは何かについてみていきましょう。

チップの習慣がある国にとって、チップは心付けや気持ちで渡す「祝儀」的な種類のものではありません。

サービスに対する「給料」や「報酬」の一部なのです。

たとえばレストランのウェイターやホテルのベルマン、ベルボーイなど、チップを受け取る職種の人は、その分だけ給料を低く抑えられています。

逆にいえば、彼らはチップを労働に対する報酬の一部として期待しているのです。

一方でホテルのハウスキーピングなど、あまりチップを受け取らない職種の人は給料が高く設定されています。

またホテルのバックオフィスなど、顧客と関わらない職種の人は、別途インセンティブなどが支給され、バランスがとられているわけです。

chip market003

チップの支払いが必要なのはどんなとき?

chip market004

チップ文化がある国でチップを渡す必要があるのは、簡単に言うと「なにがしかのサービスを人から直接受けたとき」です。

以下、具体的なケースをみていきましょう。

それぞれのケースでチップの渡し方・払い方や渡すタイミングも紹介します。

レストラン

料理をはこんでもらったときや、料理や食事に関する説明をしてもらったときなどに渡します。

ホテ

ポーターに荷物を運んでもらったときや、ドアマンに案内されたとき、ルームサービスを運んでもらったときなどに渡します。

コンシェルジュのいるホテルでは、コンシェルジュにチケットを手配してもらったときなどにも渡しましょう。

その他、ベットメイキングや部屋の清掃をしてくれるルームメイドへチップを渡します。

ただルームメイドへ直接渡す必要はなく、枕元やサイドテーブルに「Thank You」と書いたメモ書きを添えチップを置いておきます。

バレーパーキング

バレーパーキングとは、車でホテルやレストランへ行ったときに、車を預かり駐車場へ入出庫するサービスです。

バレーパーキングをつかったときは入庫のタイミングではなく、出庫時にチップを渡します。

タクシー

タクシーでは降車時に、料金と一緒にチップを支払います。

大きな荷物をトランクへ入れて貰ったときなどは、チップを少しはずみましょう。

ツアーガイド

オプショナルツアーなどを利用した際は、ツアーガイドに対して渡します。

その他、たとえばエステやスパで担当してくれたスタッフ、ゴルフで自分についてくれたキャディなどにもチップを渡します。

「サービスを直接受けたとき」に、サービスをしてくれた相手へチップを渡すと覚えておくとわかりやすいでしょう。

チップがいらない・払わないのはどんなとき?

chip market005

チップ文化がある国でも、「なにがしかのサービスを人から直接受けたとき」以外はチップを渡す必要がありません。

具体的には以下のような例です。

チップを渡す必要がない例
  • セルフサービスのファーストフード・カフェ・レストラン
  • スーパーマーケットなどでショッピングをする際
  • セルフのガソリンスタンド
  • 食事をテイクアウトするとき
  • パックツアーで観光するとき(送迎ドライバーにも不要)
  • サービス料込みのレストランで食事をしたとき

このようにセルフサービスが基本のお店やスポットでは、チップを渡す必要がないわけです。

ただ、たとえばセルフのガソリンスタンドで車の異常を調べてもらったときなど、特別なサービスを受けた際はマナーとしてチップを渡します。

チップの目安・相場の金額はどれくらい?

chip market006

チップに慣れていない方がチップを渡す際に一番悩むのが「いくらぐらいにすればいいだろう」ということです。

チップ文化のない国で暮らしていれば、その目安や相場の金額や値段が分からないでしょう。

チップ文化がある国によっても、渡すべき金額は異なります。

そこでここでは、国別でチップの目安・金額はいくらぐらいかみていきましょう。

アメリカ(ハワイ)のチップ相場

ホノルルやワイキキなど、人気観光地が多いハワイ。

欧米のなかでもハワイを含むアメリカは、特にチップ文化が浸透している国と言われています。

アメリカ(ハワイ)では、チップを受け取る職種の人にとってチップは大切な収入の一部なので余程の事情がない限り渡すようにしましょう。

主な相場は以下の通りです。

ホテルポーターに荷物を運んでもらったときは、大きさに応じて1つあたり2~3ドル渡しましょう。ベットメイキングをしてくれるルームメイドには、1~2ドル渡します。
飲食店食事代の15~20%程度が相場です。
タクシー運賃の15%程度が相場です。
ツアーガイド貸切ツアー・オプショナルツアーでは、料金の10~20%程度を渡します。
スパ・エステ10~20ドル程度が相場です。

韓国のチップ相場

アジアの人気観光国「韓国」は日本と同様に、基本的にはチップが必要ありません。

ただ特別なサービスを受けた際には、5,000~10,000ウォン程のチップを渡すと喜ばれます。

フランスのチップ相場

フランスをはじめヨーロッパの国では、大抵ホテルや飲食店でサービス料込の値段が請求され、チップが必ずしも必要というわけではありません。

ただフランスでは、以下のようなシーンでチップを渡します。

ホテル特別なサービスを依頼したときに限り、1回につき2~5ユーロ程度支払う。その他は、基本的にチップは不要。
高級レストランチップを渡す場合は、食事代の5~10%程度が一般的。庶民的なレストランでは、おつりをテーブルに置いたままにする程度でOK。
タクシー大きな荷物を運んでもらうなど、特別なサービスを受けた場合に限り2~5ユーロ程度を渡す。

インドネシア(バリ島)のチップ相場

もともとインドネシアのバリ島には、チップ文化がありませんでした。

レストランやホテルなどの料金には、サービス料も含まれています。

ただ観光地化され欧米からの観光客を中心にチップを渡すようになって、チップ文化が浸透しつつあるようです。

そのため、以下にあげる程度のチップを渡すと相手に喜んでもらえるでしょう。

ホテル荷物を運んでもらったとき、部屋の掃除をしてもらったとき、その他特別な依頼をしたときに10,000~20,000ルピア程度
タクシーおつりが10,000ルピアに満たない少額だった場合に、それをそのままチップとして渡す程度。
ガイド(ドライバー)利用時間などによって30,000~100,000ルピア程度。
レストランおつりが10,000ルピアに満たない少額だった場合に、それをそのままチップとして渡す程度。
スパスタッフの方に、利用したコースの料金に応じて20,000~50,000ルピア程度

イタリアのチップ相場

イタリアに関しても、アメリカのようなチップ文化はありませんでした。

けれど欧米を中心とした観光客がチップを渡すようになり、特にフィレンツェやミラノなどの観光地ではチップを渡す習慣ができています。

とはいえ義務ではないので、必ずしもチップを支払わないといけないわけではありません。

以下のようなシーン・相場で心ばかりのチップを渡すと良いでしょう。

ホテル荷物を運んでくれるポーターに、荷物1つあたり1ユーロ程度渡しましょう。荷物が多くなった場合も、5ユーロを上限にします。リゾートホテルでハウスキーパーのサービスに満足した場合は、宿泊最終日にまとめて50ユーロ程度渡すとよいです。
タクシーサービスに満足した場合に限り、おつりをチップとして渡すとよいです。また大きな荷物をホテルの中にまで運んでくれた際は、1ユーロ程度を渡しましょう。
レストランサービス料が食事代の中に含まれているので基本的には不要です。ただ地域やお店によっては、5ユーロ程度チップをテーブルに残す習慣があります。迷うときは、周りのテーブルをみて合わせるとよいでしょう。ちなみにカジュアルなカフェなどでは、チップは必要ありません。

チップをスマートに渡す(支払う)方法

chip market007

日本国内にはチップ文化がないので、私たちは海外でチップを渡す(支払う)のに慣れていません。

でも海外へ行ったときは、チップを渡すのに手間取っていたり迷ったりしていてはカッコよくないですね。

チップはできるだけスマートに渡したいものです。

ここでは、チップをスマートに渡す方法・ポイントについてみていきましょう。

・あらかじめチップ用の紙幣を用意しておく

チップはコインではなく、紙幣で支払うのが一般的です。

いざチップを渡すときに手間取らないよう、チップ用の紙幣を何枚か用意しておくとよいでしょう。

たとえばハワイ旅行中であれば、1ドル札を数枚だけ出しやすい場所に準備しておきます。

・チップが多過ぎるのもスマートでない

「少ないよりはいいかな」と思っても、チップが多過ぎるのもよくありません。

次からも同じぐらいの金額を求められたり、他の観光客も同じぐらい要求されてしまったりすることがあるからです。

・おつりをチップとして渡す

タクシーや庶民的なレストランなどでは、おつりをチップとして渡すのもスマート。相手に手間をかけることもありません。

・クレジットカードで支払うとき

クレジットカードで支払うときは、伝票にチップの代金を書き足して他の代金とあわせて決済してもらうとスマートです。

・支払用のレシート・伝票をチェックする

支払用のレシートや伝票に、「Tip included」・「Gratuity included」といった記載がある場合があります。

これは「チップが料金に含まれている」という意味なので、これ以外にチップを支払おうとするのはかえってスマートではありません。

(特別なサービスを依頼した際などは、お礼の気持ちとして別にチップを支払うのはOK)

一方、伝票の「Tip」などと記載された欄に自分でチップの値段を書き込むケースもあります。

・チップを無理矢理渡すのもNG

お店や会社のポリシーで、チップを受け取れないケースもあります。

相手がチップを拒否した場合には、無理矢理渡そうとするのはかえって迷惑です。

その他、ホテルでルームメイドにチップを渡す際、折り紙などを一緒に枕元やサイドテープルに置いておくと日本人らしく喜んでもらえます。

まとめ

chip market008

チップ文化がある国にとって、チップは「お礼」や「気持ち」として支払うものではありません。

チップを受け取る職種の人の、収入・報酬として考えられています。

そのためチップが必要なシーンでは、きちんと相場通りに相手へチップを渡すようにしましょう。

一方で、スマートな渡し方はシーンによってまちまちです。

たとえばホテルのルームメイドには直接顔を合わす機会がないので、枕元やサイドテーブルにチップをおいておきます。

タクシーでは、運賃のおつりをチップとして渡すのも手です。

その他、大きな荷物を運んでもらったときなど、特別なサービスを受けた際はチップを渡すと喜ばれるでしょう。

あなたの行きたい国はどこ?

興味のある国のインターネット事情をチェック!

行きたい国をクリック
ベトナム
韓国
中国
台湾
タイ
香港
カンボジア
インドネシア
マレーシア
シンガポール
フィリピン
スリランカ
ネパール
インド
ラオス
マカオ
バングラディシュ
モンゴル
ミャンマー
ロシア

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

WiFiPman登場人物紹介

■ピーマンくん■

Pman学園の生徒の一人。通信系の知識を学ぶために日夜勉強に励む努力家。好きなものはピーマンの肉詰め。
■トマト先生■

Pman学園の先生。ポケットWiFiのみならず通信系界隈の知識が豊富。トレードマークはちょっとグレーになってきている口髭。話が長いことが玉に瑕。
■レモンちゃん■

Pman学園の生徒でみんなのアイドル的存在。容姿端麗でかつ勉強が得意で通信関係の補足知識をよく教えてくれる。最近の流行りはヘアアレンジ。

この記事を書いた人

WiFiやインターネット回線でお困りの方に、最新最適な情報をお届けできるよう常に情報収集に励んでおります!
また海外でのインターネット事情にも精通しているので、現地情報を盛り込んだフレッシュな情報をお送りいたします!

目次(タップしてジャンプ)