Zoom利用時に必要な回線速度(ネットワーク帯域)はどれくらい?グループチャットも快適に利用できるインターネット手段とは
「Zoomを快適に利用できるインターネット手段は?」
「Zoomミーティングを中断したり、途切れることなく使いたい」
「1対1の個人チャットと複数人のグループチャットでの必要な通信速度を知りたい!」
WEB会議が増えた昨今では、このような悩みを持つ方が多いのではないでしょうか?
リモートワークが増えると共に、Web会議システムを利用する企業や個人も増えました。
ZoomはWEB会議システムの中でも利用者数が圧倒的に多く、EmailToolTesterの調査によると日本国内でのシェアは8割近くとなっています。
Zoomを利用してWEB会議を行うときに最も重要となるのは「音声や映像が途切れずにやりとりが行えるか」ということではないでしょうか。
「安定したZoom会議」を実現するためにはZoomが推奨している「通信速度要件」を満たしたインターネット回線を利用する必要があります。
本記事では「Zoom会議が快適に利用できるインターネット回線速度はどれくらいか」ということに焦点を当てて詳しく解説していきます。
- 複数人とのグループチャットの場合|下り上り共に3Mbps程度の速度で十分通信可能
- 1対1の個人チャットの場合|下り上り共に1.8Mbps程度の速度で十分通信可能
→Zoomを快適に利用するにはポケット型WiFiでも十分対応可能
ZoomミーティングでWEB会議をする際に必要な通信速度目安はどれくらい
Zoomを使用したビデオ会議を「途切れず」「安定して」行うために最も重要なのが「利用回線の通信速度」です。
Zoom公式サイトで通信速度=必要なネットワーク帯域については下記のように記載されています。
”Zoomで使用される帯域幅は、参加者のネットワークに基づいて最高のエクスペリエンスが得られるよう最適化されます。”
引用元:必要なネットワーク帯域を教えて下さい(Zoom公式サイト)
ここでいう帯域幅とは「通信速度」と同様に捉えていただいても問題ありません。Zoomを使っていると「あなたのネットワーク帯域幅が低くなっています」/「相手のネットワーク帯域幅が低くなっています」と表示されることがありますが、これは「通信速度が遅くなっています」と捉えても問題ないでしょう。
ちょっとマニアックになりますが下記に解説します。
帯域幅と通信速度の関係
(監修者コメント)
帯域幅とは周波数の幅のことを指します。
帯域幅が広いということは結果的には「通信速度が速い」という意味になりますが、決して「=(イコール)」ではありません。
元々帯域幅という言葉はアナログ通信の最高周波数と最低周波数の差を表しており、Hz(ヘルツ)という単位で表されていました。
近年ではアナログからデジタルに代わり、デジタルの通信帯域幅はHzではなく「bps(ビーピーエス)」で表されるようになりました。
これは「1秒間に何ビット転送できるか(bit per seconds)」を表し、8bit=1bite(バイト)と定義されています。
現在のインターネット回線の主流は光回線となっており、光回線の理論値である1Gbpsは「1秒間に1ギガビット=1000メガビット=125MB /秒のデータ量を転送できる速さ」ということになります。
よって、帯域幅が広ければ一度に大量のデータ量を送受信(アップロード/ダウンロード)できるため、短い時間でデータがやりとりできる様になるという意味が転じて「回線速度が速い」という意味で認識される様になりました。
このように、利用者の通信環境によって利用しやすい様に最適化されると受け取れますが、実際には「推奨通信速度」が存在します。
本項ではZoomの利用シーン別に必要な回線速度について触れていきます。
- Zoomには「1対1の個人チャット」と「複数人のとのグループチャット」が存在
- 1対1の個人チャットの場合の必要速度|下り上り1.8Mbps以上
- 複数人でのグループチャットの場合の必要速度|下り/上り3Mbps以上
- どの場合でも「安定して推奨速度以上が出ている」ことが途切れないためのポイント
1対1の個人チャットの場合
Zoomミーティングにおける1対1の個人チャットの場合、必要な通信速度は以下の通りです。
ここで提示されている速度目安はあくまでも「最低ライン」だと考えても差し支えないでしょう。
回線速度については様々な要因で「速度の揺らぎ」が出てしまう可能性があり、安定してZoomを利用するには上記の数値以上の回線速度がコンスタントに出ていることが求められてきます。
おそらくはZoomを個人チャットで利用する場合、パソコンを用いて1080pHD画質でやり取りするケースが多いでしょう。
よって、Zoomでの個人チャットを途切れなく安定して行うためには、受信発信ともに「上り下り1.8Mbps以上の回線速度」が必要となります。
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複数人のグループチャットの場合
Zoomミーティングにおける複数人のグループチャットの場合、必要な通信速度は以下の通りです。
グループチャットを用いてやり取りする機会は大きく2つあります。
オンラインセミナー(ウェビナー)を利用する時
最近では発信者の発言を聞くだけで研修が完了するようなスタイルが多く見られてきています。
この「ウェビナースタイル」の利用では、利用者は発言しないため通常のYouTubeなどの動画視聴同様に「下り速度」だけが重要になってきます。
ウェビナースタイルで発信者の動画のみを見るのであれば、コンスタントに下り1.2Mbps以上の速度が出ていれば途切れたり止まったりすることはないでしょう。
複数人でのグループチャットを利用する場合
いわゆる「オンライン飲み会」やビジネスに置いて遠方の取引先と対面で会議を行う「WEB会議」がこのスタイルとなっています。
前述のウェビナーとは異なり、自分の顔と音声も相手に伝える必要があるため「双方向の通信」が必要になります。
そのため、データを自分の端末にダウンロードする「下り速度」だけでなく、自分の情報をインターネット上にアップロードする「上り速度」も重要視する必要があります。
グループチャットを行う場合、発信する方がより速い回線速度を求められるようです。
よって、受信・発信のどちらの立場でも安定して通信できるようにグループチャットでは「安定して下り上り共に3Mbps以上」が出ていることが望ましいでしょう。
補足:Zoomで利用するパケット通信量(データ通信容量)について
Zoomを利用した際にかかるデータ通信量目安は下記の通りです。
1対1のweb会議の場合
利用方法 | 1時間あたりの通信量目安 |
---|---|
高品質ビデオ (スマートフォン/パソコン) | 約270MB (0.27GB) |
HDビデオ (スマートフォン/パソコン) | 約540MB (0.54GB) |
1080pHDビデオ (パソコン|受信発信共通) | 約810MB (0.81GB) |
グループチャットの場合
利用方法 | 1時間あたりの通信量目安 (ホスト側) | 1時間あたりの通信量目安 (視聴者側) |
---|---|---|
高品質ビデオ (スマートフォン) | 約540MB (0.54GB) | – |
高品質ビデオ (パソコン) | 約450MB (0.45GB) | 約270MB (0.27GB) |
ギャラリービュー/720p (スマートフォン) | 約675MB (0.675GB) | – |
ギャラリービュー/720p (パソコン) | 約675MB (0.675GB) | – |
1080pHDビデオ (パソコン|受信者) | 約1125MB (1.125GB) | 約540MB (0.54GB) |
1080pHDビデオ (パソコン|送信者) | 約1350MB (1.35GB) | 約540MB (0.54GB) |
結論:Zoomミーティングに光回線ほどの速度は必要ない
ここまでで、個人チャットでは「1.8Mbps以上(下り/上り)」、グループチャットでは「3Mbps以上(下り/上り)」の速度が安定して出ていれば快適にZoomを利用できることがわかりました。
ここで、光回線の通信速度の「実測値」を見てみましょう。
線名 | ベストエフォート | 実測値 |
---|---|---|
auひかり(戸建て) | 1Gbps | 155.4Mbps |
auひかり(マンション) | 1Gbps | 155.6Mbps |
NURO光 | 2Gbps | 178.4Mbps |
フレッツ光東日本(戸建て) | 1Gbps | 88.5Mbps |
フレッツ光東日本(マンション) | 1Gbps | 94.2Mbps |
フレッツ光西日本(戸建て) | 1Gbps | 86.5Mbps |
フレッツ光西日本(マンション) | 1Gbps | 83.3Mbps |
出典:フレッツ光│光回線の速度はどれくらい?各回線の実測値を比較してみた!
このように光回線であれば問題なく通信できることがお分かりいただけるでしょう。
実はZoomを快適に利用するための速度要件はそれほど高くないため、光回線を用いなくても途切れたりすることなくオンラインミーティングを利用することができるのです。
やはり単身者の方では引っ越す可能性を考えると、工事が必要で引っ越す際の回線撤去や違約金を考えると、オンラインミーティングを行うだけのために光回線を引くのは勿体無いような印象を受けてしまいます。(オンラインゲームなどを頻繁にする場合はこの限りではありません)
Zoomの回線速度要件はそれほど高くないため、光回線と比べると速度こそ劣りますが、工事が不要なポケット型WiFiでも十分対応できるでしょう。
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Zoom利用時にポケット型WiFiをおすすめする理由
Zoomを利用する際にポケット型WiFiをおすすめする理由は下記の通りです。
- 工事不要ですぐにインターネット環境が手に入る
- 契約期間なしのサービスならいつ解約しても解約金なし
- 通信速度に関しても十分利用に耐えることが可能
次の項目から詳しくみていきましょう。
①工事不要ですぐにインターネット環境が手に入る
ポケット型WiFiの最大の利点は、固定回線とは異なり工事不要でするにインターネット環境が手に入るということでしょう。
ポケット型WiFiであれば、注文したその日に発送してくれる事業者も多く「最短翌日」に手元に届くためすぐにインターネットを楽しむことができます。
また、ポケット型WiFiの利用は場所の制限を受けないため、出張先や宿泊先のホテルなどでZoom利用が可能です。
固定回線はポケット型WiFiに比べて回線速度は速いものの下記のようなデメリットがあるため、使用するまでのハードルは若干高くなっています。
- 回線を開通するために工事が必要
- 工事を行うための立ち会いが必要
- 開通までにおおよそ2週間~1ヶ月ほどかかる
②契約期間なしのサービスならいつ解約しても解約金なし
「ポケット型WiFiも光回線のように契約解除料があるのでは?」と思う人もいるかもしれません。
一般的なポケット型WiFiでは、最低利用の契約期間が決まっており、途中で解約すると平均して1万円ほどの契約解除料が発生します。
しかし、ポケット型WiFiにおける契約期間なしのサービスなら、いつ解約しても契約解除料は発生しません。
そのため、一年未満の出張や引っ越しの多い人にとってもポケット型WiFiはおすすめできると言えます。
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③通信速度に関しても十分利用に耐えることが可能
Zoom利用で一番の心配事である『通信速度』も、ポケット型WiFiは十分利用に耐えることができます。
Zoomミーティングを利用する際に必要な通信速度はどれくらいで解説したように、Zoom利用における最大の通信速度は『3.0Mbps』です。
ポケット型WiFiにおける時間帯別の平均通信速度は以下の通りです。
時間帯 | 下り | 上り |
---|---|---|
朝 | 40.8Mbps | 11.04Mbps |
昼 | 32.73Mbps | 11.33Mbps |
夕方 | 36.53Mbps | 7.99Mbps |
夜 | 29.01Mbps | 9.51Mbps |
深夜 | 45.29Mbps | 9.7Mbps |
表の結果から、少なくともポケット型WiFiは下り10Mbps /上り5Mbps程度の速度が期待できます。
そのためZoom利用における、最大の通信速度『3.0Mbps』を十分利用に耐えることが可能です。
Zoomミーティングが中断される・途切れる原因はアップロード速度が遅いこと
「Zoomミーティングで中断される・途切れる」という原因は、アップロード速度(上がり速度)が遅いことにあります。
アップロード速度(上がり速度)とは、メールの送信・動画のアップロード速度など、インターネット上げデータを送るときの通信速度のことです。
ポケット型WiFiの電波を用いてZoomを利用した際にミーティングが途切れてしまった経験がある方は、おそらく「アップロード速度が遅かったため」ではないでしょうか。
ポケット型WiFiにありがちなのはアップロード速度が遅いため、Zoomミーティングが途切れてしまいます。
特にWiMAX2+はアップロード速度がZoomの利用推奨速度に満たない場合が多いため、Zoom会議には向かないでしょう。
また、WiMAX2+では、直近3日間の合計データ通信量が10GB以上となると、翌日の18時ー26時まで最大1Mbpsの速度制限がかかります。
日中は速度制限の対象外となるため速度低下について気にすることがありませんが、アップロード速度がZoomの推奨速度要件を満たさないことが多いため、当サイトとしては利用を推奨することはできません。
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Zoomミーティングでもおすすめしたいのは「クラウドWiFi」
「Zoom会議に使えるインターネット回線が欲しい」
そんな方におすすめなのが「クラウドWiFi」です。
クラウドWiFiは「クラウドSIM」という次世代通信方式を採用した大容量ポケット型WiFiのレンタルサービスとなっており、2,580円(税込)/月からレンタルすることが可能です。
また、クラウドWiFiは「法人専用特別プラン」も用意しています。
詳細については情報開示請求が必要ですので、ご興味のある企業様は下記専用フォームからお問い合わせください。
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まとめ
ここまでZoom利用時に必要な回線速度や、グループチャットも快適に利用できるインターネット手段について解説してきました。
結論からいうと、Zoom利用には『高速回線』は必要ありません。
Zoomミーティングに必要な最大の通信速度は、グループチャットの『1080pHDビデオ』で、受信には2.5Mbps・発信には3.0Mbpsが必要です。
光回線における上り下りの実測値はおおよそ100Mbpsであるため、通信速度にかなりの余裕があります。
一方、ポケット型WiFiは少なくとも下り10Mbps /上り5Mbps程度の速度が期待できるため、Zoomミーティングにも十分利用が可能です。
光回線と比較すると通信速度の面では劣りますが、Zoomを利用する分には必要十分といえるでしょう。
さらに、ポケット型WiFiは工事不要で利用できる、持ち運びが可能、契約期間がないサービスもあるという点においては光回線よりも優れていると言えます。
光回線の月額相場は5,000円程度となっており、やはり高額と言わざるを得ません。
一方、パケット上限こそあるもののポケット型WiFiは月額2000円程度から利用できるというもの嬉しいポイントですね。
Zoomを利用する際の回線選びには、ぜひポケット型WiFiも選択肢に入れてみてください。
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Zoomに関するよくある質問
ここではZoomを利用する際に利用者からよく聞かれる質問についてまとめていきます。
Zoomで必要な最低通信速度を教えてください
- Zoomで必要な最低通信速度を教えてください
-
1対1のウェブ会議では上り/下り共に最低0.6Mbps(600kbps)以上の速度が安定して出ていることが必要です(高品質ビデオの場合)。複数人でのグループチャットでは、スマートフォンでは上り0.6Mbps以上、下り1.2Mbps以上が必要となり、パソコンの場合は上り0.8Mbps以上、下り1Mbps以上の速度が安定して出ていることが必要です(高品質ビデオの場合)。
Zoomでオンライン飲み会は快適に出来ますか?
- Zoomでオンライン飲み会は快適に出来ますか?
-
空気感の共有が難しく配慮が必要ですが、相手の話を全て聞いてから話すというスタイルであれば問題なくできると思います。監修者の個人的意見ですが、やはり飲み会は対面の方が楽しいですね。
ポケット型WiFiでもZoom会議が途切れずに使えますか?
- ポケット型WiFiでもZoom会議が途切れずに使えますか?
-
最低画質であれば個人チャット・グループチャット共に問題なく出来ます。しかし、高画質でのやりとりとなると上り下り共に3Mbps以上の通信速度が安定して出ている必要があるため、WiMAX2+などのアップロード速度が低速となりやすいものでは途切れる可能性があります。一方で、クラウドSIM型ポケット型WiFiなどでは高画質でのビデオ会議も問題なく利用できるケースが多い印象です。
Zoomで1対1のWEB会議を1時間行った際に消費されるデータ通信量について教えてください
- Zoomで1対1のWEB会議を1時間行った際に消費されるデータ通信量について教えてください
-
1対1の個人チャットをHD画質で1時間web会議行った場合のパケット通信量目安は約540MBです。グループチャットの場合、720p画質で1時間web会議を行った場合のパケット通信量目安は約675MBです。(スマートフォン/パソコン共通)
速度制限中のスマートフォンの速度(1Mbps)でもZoomは使えますか?
- 速度制限中のスマートフォンの速度(1Mbps)でもZoomは使えますか?
-
1対1のウェブ会議では上り/下り共に最低0.6Mbps(600kbps)以上の速度が安定して出ていることが必要ですので、最低数値を下回らなければZoomを使ってビデオ会議を行うことが出来ます。グループチャットの場合、高画質を選択してかつパソコンでの参加であればギリギリ出来る可能性がありますが、下り1Mbpsを下回ると途切れる確率が非常に高まります。1Mbpsの速度でスマートフォンを用いてグループチャットを行うことは難しいでしょう。
zoom無料アカウントでは何分間利用出来ますか?
- zoomの無料アカウントでは何分間利用出来ますか?
-
無料アカウントで利用できる時間(ホストの場合)は、1対1の個人チャット、グループチャットの両方で40分間となっています。それ以上利用したい場合は有料アカウント登録を行うか再度トークルームに入り直す必要があります。ホスト側が有料アカウントの場合は時間制限はありません。1対1の個人チャット利用時間に関しては2022年5月2日間から改定されました。